愛知県日進市に建つ分譲マンション。
定期的な大規模修繕（内外壁塗替え、タイル補修等）工事に加え、マンションが抱える問題点を丁寧に拾い上げデザインによる解決を図った。
建物外周の公開空地の豊かな緑地帯がこのマンションの特徴である。劣化していたアプローチの床タイルは、全面的に修繕及び張り替えが必要であり、高齢の住人が増えた事で新たに段差解消スロープの設置も求められた。
タイルの張り替えに伴い、公開空地の流れるようなランドスケープをピロティ内に取り込む事で、全体的なデザインの統一を行うと共に、スロープを違和感なくピロティ内にレイアウトした。
ミニパークと名付けた休憩エリアをピロティ内に２箇所設け、造付のベンチを提案・設置した。ベンチ下部には間接照明が仕込まれており、夜にはベンチ自体が照明器具としても機能する。
その他、メールボックスの更新及び宅配ボックスの新設、ライティング計画の見直し等も本工事で行った。管理組合の皆様の建物に対する想い入れの深さがこの計画を後押しし、結果的に緑豊かなマンションの良さがさらに引き立つ事となった。
何よりも、住民の皆様の大多数の賛成により出来た工事である事がこの先に建物を維持していく上でとても大事ではないかと思う。